新・四万十川新聞【日曜版】



<   2007年 05月 ( 4 )   > この月の画像一覧


寅次郎の「四万十川の大休日」  第20巻

    男はつらいよ 第49作 (シナリオ:幡多山正太郎 挿絵:久米真未

■場面(12) 四万十市立図書館・その2

 図書館の室内。
f0126949_20151180.jpg

 テ-ブルに座り、万葉集のペ-ジをパラパラと小難しい顔をしてめくる寅さんの姿がある。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[台詞]

寅「よし! これだ、これにしょう。」と、やおらメモを取る。

 「なんだなんだ、夏の野の茂みに咲ける白百合の知らえぬ恋は苦しきものを、と来たもんだ。あいつの思いもまあこんなもんだろう。」とつぶやく。

 それは、ひっそりと片思いの恋心を詠った女流歌人の歌であったが、知らず知らずの内に自らの思いも反映していたようだが、寅さんはそこまでは、はっきりとは意識していない・・・。

 そこへ、幼稚園児くらいの小さな女の子が、物怖じせずに近寄ってきて寅さんに話し掛ける。変わった帽子をかぶり、異相の服装はやはり小さな女の子の好奇心をも刺激したものと見える。 
「おんちゃん 何を書きゆうが。」
f0126949_2012728.jpg


寅「これはね、好きな人に気持ちを伝える言葉を書いてんだよ。」
 「じゃあラブレターね。」

寅「うーん、まあそうだねぇ。」
 「あたし、もらったことあるよ。けんちゃんから。」

寅「えっ、そりゃすごいじゃないか。」と、侮れない風に、一応は見ておいて「で、けんちゃんはなんて書いてあったんだい。」と、真面目に聞く。
 「秘密! 教えてあげない。おかあさんにも話してないんだから。」

寅「へへへ、まさか、大人になったら結婚しようなんて・・」と、茶化した途端、
 「えー、 おじさん、どうしてわかったのー。」と、まさかの反応。

 寅さんさすがに唖然として少女を見つめるのみ・・・。ナイーブになっているところへ、このやり取りはちょっと効いた。(子どもは、元気が一番!)
f0126949_20135211.jpg


****************************
[広告]

◆ブログ・ワールド   <5月21日ー27日>

■四万十川通信

 ◇寅次郎の「四万十川の大休日」第3巻
 ◇特集:限界集落(大野晃氏)

■四万十川百人一首(四万・十人一首)

 ◇多田美津子(東京都)
 ◇山原健二郎(高知市)
 ◇岡村啓佐(高知市)

■四万十川の文化人・小谷貞広(週刊・木曜日配信)

 ◇休刊

■四万十通信(ほぼ週刊・不定期)

 ◇四万十川博物館(年中無休、入館無料)

■バーチャル[こうち自然村](ほぼ週刊・不定期)

 ◇こうち森林救援隊活動報告・その2

■土佐の森・救援隊(ほぼ週刊・不定期)

 ◇メルマガ:土佐の森・救援隊 (194号) 
 ◇中川レポート3(こうち森林救援隊活動報告) 
 ◇中川レポート4(こうち森林救援隊活動報告) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ポスター】  [第31作]
f0126949_2012535.jpg
 寅次郎  : 渥美 清
 櫻    : 倍賞千恵子
 マドンナ : 都はるみ
 ロケ地  : 新潟佐渡島、
        北海道羊蹄山

**********

 新潟の港で出会った女性と漁船で佐渡島に渡ることになった寅次郎。

 何かに思い悩む女性、実は公演の途中で失踪した演歌の女王・京はるみ、だった・・・

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o

 新・四万十川新聞【日曜版】

  古新聞=『ブログフォーカス(四万十川通信)』

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o
[PR]
by tora100s | 2007-05-27 20:13 | 新聞小説

寅次郎の「四万十川の大休日」  第19巻

    男はつらいよ 第49作 (シナリオ:幡多山正太郎 挿絵:久米真未

■場面(12) 四万十市立図書館・その1
f0126949_20223139.jpg

 四万十市立図書館の受付窓口。

 にわかに若い衆に、短歌を指導するはめになった寅さんが旅館で必死に考え、寝入りばなになって、やっと思いついた作戦は、地元図書館で条件に見合う短歌を探し出すアイデアであった。

 地元の市立図書館を捜しだして、寅さんが館内に入り、受け付けに相談するシ-ン。

【写真】四万十市立図書館

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[台詞]

寅「よう、ねえちゃん。短歌の本あるかい。」
 「はい、古くは古今和歌集とか、新しいものでは現代短歌集とかいろいろありますが、どういう系統分野でしょうか。」
f0126949_20225255.jpg


寅「恋の歌がいいね。その情熱を思い切りぶつけるような感じのよう。古い時代の方がいいかな。」
 「それでしたら、万葉集なんかがよろしいかも知れません。こちらへどうぞ。」と、書籍コーナーに案内する。寅さんの見かけ風貌と万葉集のミスマッチが彼女の微笑を呼んでいる模様。

寅「万葉なんて居酒屋みたいな名前だねぇ。酒飲みの詠んだ歌ばっかりじゃないのかい。」と、茶化して余計に笑いを呼ぶ。

f0126949_2023313.jpg

【写真】幡多図書館(四万十市立図書館の前身)

****************************
[広告]

◆ブログ・ワールド   <5月14日ー20日>

■四万十川通信

 ◇寅次郎の「四万十川の大休日」第2巻
 ◇特集:限界集落(大野晃氏)

■四万十川百人一首(四万・十人一首)

 ◇みんとなく(高知市)
 ◇山本美津子(高知市)
 ◇岡崎三千代(四万十市)
 ◇伊豆良子(四万十市)
 ◇伊藤美千代(いの町)

■四万十川の文化人・小谷貞広(週刊・木曜日配信)

 ◇休刊

■四万十通信(ほぼ週刊・不定期)

 ◇四万十川博物館(年中無休、入館無料)

■バーチャル[こうち自然村](ほぼ週刊・不定期)

 ◇こうち森林救援隊活動報告・その1

■土佐の森・救援隊(ほぼ週刊・不定期)

 ◇メルマガ:土佐の森・救援隊 (193号) 
 ◇中川レポート1(こうち森林救援隊活動報告) 
 ◇中川レポート2(こうち森林救援隊活動報告) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ポスター】  [第30作]
f0126949_20251192.jpg
 寅次郎  : 渥美 清
 櫻     : 倍賞千恵子
 マドンナ : 田中祐子
 ロケ地  : 大分県

**********

 東京でデパートに勤める蛍子(田中祐子)、同じく東京の動物園で働く三郎、そして寅次郎は、大分。

 湯ノ平温泉で同じ旅館に泊まり合わせた・・・

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o

 新・四万十川新聞【日曜版】

  古新聞=『ブログフォーカス(四万十川通信)』

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o
[PR]
by tora100s | 2007-05-20 20:25 | 新聞小説

寅次郎の「四万十川の大休日」  第18巻

    男はつらいよ 第49作 (シナリオ:幡多山正太郎 挿絵:久米真未

■場面(11) 居酒屋「ちか」・その2
f0126949_19491017.jpg

 味劇場「ちか」の風景。

 玄関。土佐弁に混じり、寅さんの威勢の良い江戸っ子弁も聞こえる・・・。

 宴会場。寅さん持ち前の気っぷの良さで座敷へ上がりこんで、マイペースに持ち込んだ。

 数分後には職業上の、粋な台詞が飛び始めて、ほぼ独壇場。寅さんDに向かい、鷹揚に・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[台詞]

寅「若いしよ、短歌というものは31文字。この短い中に魂を込めなけきゃダメなんだぜ、でもよ、相手の心を打つような歌は、そうそう簡単に出来るものじゃないんだぜ。」と、知ったかぶり。
 「よっしゃー、みんな、その話をじっくり聞こうじゃないか。おんちゃん、そこへ、まあ座りや。大将よう、酒を3本ばあ持って来てや。皆、よう聞いちょけよ!」

寅「見上げたもんだよ、屋根屋のふんどし、粋なねえちゃん、立ちションベン、結構毛だらけ猫灰だらけ・・・」と、例の香具師の口上を、意図的に短歌の代替えフレ-ズとしてすっかり溶け込み盛り上がった。

 宴半ばにして、Dが酔眼ながら寅さんに自分の決断を打ち明ける。
 「ぼかあ、もう一回真智子さんに思いを打ち明けてみる。そこで短歌を、指導してもらえんろうか、寅先輩!」
f0126949_2048970.jpg


 寅さん酔った勢いで、

寅「よし、やってみろやい。おいらが短歌の指導もしてやるぜ。ついでに電話して、真智子を呼び出してやっからよ。真智子と話してみるかい。」と、個人的な親しさを誇張してやたら、力み気味。今日知り合ったばかりの仲と言ったかどうかは定かではない。
 「そうと決まれば明日泊まっている宿屋にうかがいますけんど。」

寅「おう、よっしゃ。」と、威勢よく返事をしてしまった寅さん。ほんの数瞬後、「しまった!」という表情を顔に出そうとするがこらえてしまって、顔が歪んでしまう。

 自らの真智子に対する好意を無視して世話をする矛盾と、短歌のにわか師匠が務まるかどうかの不安が、酔いの頭にも交錯、にわかに赤色信号が点滅したのである。これはアカメの赤い目の話を聞いたせいではなかった。

寅「あのさ、若いし。旅館にくるの、午後にしてくれねえか。」と、やや苦しい表情で注文を付ける。心の整理と対応策考案には少なくとも半日くらいは必要と判断したらしい。酔いの中でもちょっとは理性が残っている。

 やがて、割り勘を済ませ、細かい約束を詰め、グループと分かれ、旅館に帰った寅さん、一風呂浴びたが・・・、なかなか寝付かれなかった。
f0126949_20483319.jpg

****************************
[広告]

◆ブログ・ワールド   <5月7日ー13日>

■四万十川通信

 ◇四万十の森・宣言
 ◇特集:限界集落(大野晃氏)

■四万十川百人一首(四万・十人一首)

 ◇稲本 正(岐阜県)
 ◇渡辺 護(春野町)

■四万十川の文化人・小谷貞広(週刊・木曜日配信)

 ◇休刊

■四万十通信(ほぼ週刊・不定期)

 ◇休刊

■バーチャル[こうち自然村](ほぼ週刊・不定期)

 ◇休刊

■土佐の森・救援隊(ほぼ週刊・不定期)

 ◇メルマガ:土佐の森・救援隊 (192号) 
 ◇中川レポート1(こうち森林救援隊活動報告) 
 ◇中川レポート2(こうち森林救援隊活動報告) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ポスター】  [第29作]
f0126949_20422952.jpg
 寅次郎  : 渥美 清
 櫻     : 倍賞千恵子
 マドンナ : いしだあゆみ
 ロケ地  : 京都丹後半島
         長野・神奈川

**********

 京都葵祭りで高名な陶芸家と知り合い一夜の世話になる。

 そこには、かがり(いしだあゆみ)が働いていた・・・


○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o

 新・四万十川新聞【日曜版】

  古新聞=『ブログフォーカス(四万十川通信)』

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o
[PR]
by tora100s | 2007-05-13 20:42 | 新聞小説

寅次郎の「四万十川の大休日」  第17巻

    男はつらいよ 第49作 (シナリオ:幡多山正太郎 挿絵:久米真未

■場面(11) 居酒屋「ちか」・その1

 中村の夜の飲食店街。

 家庭的な雰囲気の居酒屋「ちか」のカウンターで大将夫婦を相手に与太話をし、酒を独酌する寅さんの姿がある。

 少し離れた座敷席では、男だけのグループ1組4人が、わいわい話しながらビールと酒を飲んでいる。どうやら好みの女性談義に熱が入っている風。

f0126949_12423697.jpg

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[台詞]

寅「大将、そのアカメてのは、そんなに目が赤いのかい?」
 「はい、車のテ-ルランプみたいに赤く光っているんですよ。幻の大魚と言われて大きいものは、1mを越えますけんど、身はまずくて地元のものは食いませんがね・・・。」と、幡多弁風標準語で解説する。

寅「そりゃおもしれえ、しかし、何だって赤い目になったのかねぇ。」
 「大方恋に破れて 泣きはらしたんじゃないでしょうかね。」と、とぼける。

寅「大将!、気に入ったぜ。おいら江戸っ子よ、そういう洒落た話は大好きよ、まあ、一杯やりな!」と、カウンタ-内の亭主に酒をさす。

寅「だけどな大将、義理と人情に生きる俺たち渡世人はよう、やたら涙なんて流しちゃあいけねえんだぜ。そこが渡世人の、辛いところよ。」と伝法なことも言って聞かせる。そして都都逸風にうなる。

 『恋をなくした、アカメちゃん、流した涙はどこへいく、竜宮城へは亀がゆく、太郎はじいちゃんになりました、と来たもんだ・・・』と、絶好調の酔い具合。

 ここで、なぜか、別のテーブルで飲んでいた、昼間のサッカーの監督の顔がアップで写り、カメラが引くと、例の「男だけの4人グル-プ」の女性談義も佳境に入った模様:

A「おらは、中山美穂がえい。」
B「ぼかあ、深田恭子がえい。」
C「わしぁは、やっぱり吉永小百合じゃのう。」

A「サユリストの社長の話がまた始まった。けんど小百合も、もう60過ぎですろう。」
C「還暦を過ぎようと、ワシにとっちゃ永遠のマドンナよ。おまんら、若いしには、あの気高さはわからんろうのう。地上に舞いおりた最後の天使よ。わしは今でも胸がときめく。」

A「奥さんに言うちゃろ。」
C「とっくに公認じゃ。」

B「それってやっぱり、精神的な不貞じゃないですか。」
C「やかましい!」
f0126949_12505437.jpg


 そこまで下向きに、じっと考え込んでいた20歳代後半の若い男D[伊藤英明]が、

D「ぼかぁ、やっぱり、市役所の真智子がえい。」と、唐突に、芸能界ではない女性の名前を挙げた。かなりの酔いから、つい本音が出たか。

一同「おおっ、おんしゃ、まだ諦めてないがか。」と、口々に冷やかす風。一同この男の恋のいきさつを知っているものと見える。

 寅さんは、当然この名前を聞くや、さっと立ち上がり、男たちのテ-ブルの縁へ移動。手には銚子と盃を持っている。

寅「よう兄ちゃんたち、その真智子て、木俵真智子さんのことかい。」と、問いかける。
 「そうじゃけんど、オンちゃんは真智子さんとどういう関係ぜよ。」と、突然の乱入にやや、いぶかしげ。他の3人も似たような受け止め表情。

寅「ん、おれか。おれは真智子さん、うんにゃ真智子とは、短歌を詠みあう仲よ。」
 「おんちゃん、短歌をやるかよ。あの真智子と短歌を張り合うとは、只者じゃないねぇ。大したもんじゃ。まあ座りや。」と、受け入れ体制は整っていった。

D「ぼかぁ、あの真智子さんに前にラブレタ-を出して、振られたことがあるがよ。気の利いた短歌を書き添えちょったら、今ごろは、僕の嫁さんになっちょったかも知れんけんど・・・」と、自らの才能不足を嘆く風。酒が謙虚さと併せて愚痴も呼んだか・・。

寅「そうかいそうかい、振られたのかい。それも気の利いた短歌一つが出来なかったせいか、というのかい。」と、いっぱしの歌詠みを装う。

C「あの真智子という子は、自分で短歌集を出すばぁ才能があってねぇ。しかも四万十観光大使もやりよって、中村では結構名前も売れちょってねぇ・・・」と、リーダー格のサッカーの監督Cも、真智子に一目置いている風。
f0126949_12432296.jpg

****************************
[広告]

◆ブログ・ワールド   <4月30日ー5月6日>

■四万十川通信

 ◇四万十川百人一首

■四万十川百人一首(四万・十人一首)

 ◇岡林とし枝 (四万十市)
 ◇山田紅衣(愛媛県)
 ◇青木市子(高知市)

■四万十川の文化人・小谷貞広(週刊・木曜日配信)

 ◇短歌と俳句(寒椿)

■四万十通信(ほぼ週刊・不定期)

 ◇休刊

■バーチャル[こうち自然村](ほぼ週刊・不定期)

 ◇休刊

■土佐の森・救援隊(ほぼ週刊・不定期)

 ◇メルマガ:土佐の森・救援隊 (191号) 
 ◇中川レポート(こうち森林救援隊活動報告) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ポスター】  [第28作]
f0126949_1244661.jpg
 寅次郎  : 渥美 清
 櫻     : 倍賞千恵子
 マドンナ : 音無美紀子
 ロケ地  : 福岡久留米
          静岡焼津

**********

 久留米の神社で商売をしていると、仲間の常三郎の妻・光枝が一人でたこ焼きを焼いている。

 聞けば、夫は重い病に伏せっているという・・・

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o

 新・四万十川新聞【日曜版】

  古新聞=『ブログフォーカス(四万十川通信)』

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o
[PR]
by tora100s | 2007-05-06 12:44 | 新聞小説


新聞小説(寅次郎の「四万十川の大休日」)を連載します。
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31