男はつらいよ 第49作 (シナリオ:幡多山正太郎 挿絵:久米真未)
■場面(5) 四万十川の屋形船・その1
四万十川の屋形船乗船口付近・・・
真智子が乗船前に川原の水際に座りこんで、透き通った涼しげな川の水面に指先を浸しながら水面を掻き立てる。数個の泡が表面に発生し、瞬時に消えた。
「ほら、ゴリがいますよ」と、の真知子の指さしで、寅さんは真智子の横に座り込み、川底に目をやると数cmのゴリ数匹がスーと位置を変えて泳いだ。
どこかユ-モラスな姿形に「エラの張ったところなんぞ、まるであっしのような面をしてるじゃあござんせんか。」と、言って、真智子を笑わせた。
屋形船に乗船して寅さんと真智子が横になって座っている。他に数人のお客が座っている。真智子が四万十川の薀蓄を語り始めるが、趣味の短歌の話に移る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[台詞]
「私、短歌が大好きなんですよ。」
寅「ええ?するてぇっと、どこかの組み内さんと関係があるんで?」と、意外そうな顔でびびり気味。たんかと聞けば、啖呵しか浮かばない寅さん。
「それって、もしかして啖呵を切るという、やくざ屋さんの啖呵でしょう、あたしの言っているのは5・7 5・7・7の短歌ですよ。」
寅「へ? 5・7・・・ 57は35?!」と、口から出まかせを言ってしまう。
このあたりは、ふざけているのか、本気なのか本人もよくわからない複雑な風。小学校の時から九九や算数は、大の苦手だった寅さんのトラウマが、ひょっこりっと出たものらしい。
しかし、はるか昔の信州小諸の旅で出会った早稲田大学文学部の女子大生由紀ちゃん[三田寛子]から教わった短歌のさわりの記憶が、幸いにも突然脳裏によみがえった。
寅「そうだ!35じゃなくて31だ! たしか31文字てやつですよね、お嬢さん。」と、素っ頓狂なうれしそうな声を出す。
真智子は掛け算35が足し算31になぜ変わるのか知る由もなかったが、意外な理解度好転に苦笑を浮かべながら話を続ける。
どうやら幡多に訪れた観光客の旅の情緒を短歌で高めようとする親切な意図である。
****************************
[広告]
◆ブログ・ワールド <2月19日ー25日>
■四万十川通信(日刊)
◇
四万十川漫画大会『寅さん4』
◇
ゴルゴ13の墓を四万十川に・・・【第7回】
◇
竜馬が四万十川にゆく・其の2
◇
四万十の文芸・春秋 『さくら』編
◇
四万十川物語 第11話溝渕幸三氏
◇
シンポ&フォーラム(2)
◇
四万十川新聞【日曜版】古新聞(18年7月)
■四万十川百人一首(週刊・火、金曜日配信)
◇
杉本幸子(香美市/土佐山田町)
◇
溝渕英子(四万十市)
■四万十川の文化人・小谷貞広(週刊・木曜日配信)
◇
小谷貞広・一人百首
■四万十通信(ほぼ週刊・不定期)
◇
特集:限界集落(大野晃氏)
■バーチャル[こうち自然村](ほぼ週刊・不定期)
◇
天然林の伐採はやめよう!
■土佐の森・救援隊(ほぼ週刊・不定期)
◇
メルマガ:土佐の森・救援隊 (180号)
◇
森林ボランティア活動(5)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ポスター】 [第18作]
寅次郎 : 渥美 清
櫻 : 倍賞千恵子
マドンナ : 京マチ子
ロケ地 : 長野県別所温泉、
新潟県六日市町
*************
満男の家庭訪問に美人の雅子先生が、母親の綾(京マチ子)を連れてやってくる。
偶然にも、綾は寅次郎と昔ながらの顔なじみ。綾は由緒ある家柄の未亡人・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆「男はつらいよ」ポスター展
バーチャル映画第49作『男はつらいよ 寅次郎の「四万十川の大休日」』の完成を記念してポスター展を開催しています。
・日 時 : 平成18年10月・・日より当分。
・場 所 : 四万十市天神橋アーケード街
・主 催 : 四万十川新聞社&四万十通信
○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o
新・四万十川新聞【日曜版】
古新聞=
『ブログフォーカス(四万十川通信)』
壁新聞=
『県庁ぷらっとこうち版・四万十川新聞』
○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o