新・四万十川新聞【日曜版】



2007年 05月 13日 ( 1 )


寅次郎の「四万十川の大休日」  第18巻

    男はつらいよ 第49作 (シナリオ:幡多山正太郎 挿絵:久米真未

■場面(11) 居酒屋「ちか」・その2
f0126949_19491017.jpg

 味劇場「ちか」の風景。

 玄関。土佐弁に混じり、寅さんの威勢の良い江戸っ子弁も聞こえる・・・。

 宴会場。寅さん持ち前の気っぷの良さで座敷へ上がりこんで、マイペースに持ち込んだ。

 数分後には職業上の、粋な台詞が飛び始めて、ほぼ独壇場。寅さんDに向かい、鷹揚に・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[台詞]

寅「若いしよ、短歌というものは31文字。この短い中に魂を込めなけきゃダメなんだぜ、でもよ、相手の心を打つような歌は、そうそう簡単に出来るものじゃないんだぜ。」と、知ったかぶり。
 「よっしゃー、みんな、その話をじっくり聞こうじゃないか。おんちゃん、そこへ、まあ座りや。大将よう、酒を3本ばあ持って来てや。皆、よう聞いちょけよ!」

寅「見上げたもんだよ、屋根屋のふんどし、粋なねえちゃん、立ちションベン、結構毛だらけ猫灰だらけ・・・」と、例の香具師の口上を、意図的に短歌の代替えフレ-ズとしてすっかり溶け込み盛り上がった。

 宴半ばにして、Dが酔眼ながら寅さんに自分の決断を打ち明ける。
 「ぼかあ、もう一回真智子さんに思いを打ち明けてみる。そこで短歌を、指導してもらえんろうか、寅先輩!」
f0126949_2048970.jpg


 寅さん酔った勢いで、

寅「よし、やってみろやい。おいらが短歌の指導もしてやるぜ。ついでに電話して、真智子を呼び出してやっからよ。真智子と話してみるかい。」と、個人的な親しさを誇張してやたら、力み気味。今日知り合ったばかりの仲と言ったかどうかは定かではない。
 「そうと決まれば明日泊まっている宿屋にうかがいますけんど。」

寅「おう、よっしゃ。」と、威勢よく返事をしてしまった寅さん。ほんの数瞬後、「しまった!」という表情を顔に出そうとするがこらえてしまって、顔が歪んでしまう。

 自らの真智子に対する好意を無視して世話をする矛盾と、短歌のにわか師匠が務まるかどうかの不安が、酔いの頭にも交錯、にわかに赤色信号が点滅したのである。これはアカメの赤い目の話を聞いたせいではなかった。

寅「あのさ、若いし。旅館にくるの、午後にしてくれねえか。」と、やや苦しい表情で注文を付ける。心の整理と対応策考案には少なくとも半日くらいは必要と判断したらしい。酔いの中でもちょっとは理性が残っている。

 やがて、割り勘を済ませ、細かい約束を詰め、グループと分かれ、旅館に帰った寅さん、一風呂浴びたが・・・、なかなか寝付かれなかった。
f0126949_20483319.jpg

****************************
[広告]

◆ブログ・ワールド   <5月7日ー13日>

■四万十川通信

 ◇四万十の森・宣言
 ◇特集:限界集落(大野晃氏)

■四万十川百人一首(四万・十人一首)

 ◇稲本 正(岐阜県)
 ◇渡辺 護(春野町)

■四万十川の文化人・小谷貞広(週刊・木曜日配信)

 ◇休刊

■四万十通信(ほぼ週刊・不定期)

 ◇休刊

■バーチャル[こうち自然村](ほぼ週刊・不定期)

 ◇休刊

■土佐の森・救援隊(ほぼ週刊・不定期)

 ◇メルマガ:土佐の森・救援隊 (192号) 
 ◇中川レポート1(こうち森林救援隊活動報告) 
 ◇中川レポート2(こうち森林救援隊活動報告) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ポスター】  [第29作]
f0126949_20422952.jpg
 寅次郎  : 渥美 清
 櫻     : 倍賞千恵子
 マドンナ : いしだあゆみ
 ロケ地  : 京都丹後半島
         長野・神奈川

**********

 京都葵祭りで高名な陶芸家と知り合い一夜の世話になる。

 そこには、かがり(いしだあゆみ)が働いていた・・・


○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o

 新・四万十川新聞【日曜版】

  古新聞=『ブログフォーカス(四万十川通信)』

○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。..。o
[PR]
by tora100s | 2007-05-13 20:42 | 新聞小説


新聞小説(寅次郎の「四万十川の大休日」)を連載します。
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31