男はつらいよ 第49作 (シナリオ:
幡多山正太郎 挿絵:
久米真未)
■場面(17) 宿毛行き鈍行列車・その2
そして寅さんは腕組みし、自問自答する。一体自分は何のために生きてきたというのだろうか。
初めて真近かに見た悠久の大河四万十川に比べれば、自分の存在は一体何だろう。濁流の中で雄々しく踏みとどまる沈下橋などでは決してない。ひっそりと岸辺に佇む柳の木でもない。まして上流へ上流へとたくましく遡上する鮎でもない。水底に無造作に転がっている石ころの一つだろうか。いやいやそんなに重い存在でさえない。
一番ふさわしく思えるのは流れに浮かんでは瞬間に消える小さな小さな泡沫(うたかた)ではないのか・・・
(ここで、真智子が屋形船に乗る前に、川岸の水面を白魚のごとき指先でかき混ぜた時、ふっと泡が光って見えた景色が蘇った。)
そして次なる思いは・・・その泡沫はポワンと割れたとき、大河の流れに溶けるのだろうか、それとも虚空の大気に飛散していくのだろうか・・・であった。
不思議なことに闇の中に光輝く黄金の泡沫の幻影が現れ、シャボン玉のように次第に浮遊し始めた。列車の車輪のレ-ルの継ぎ目を拾っていた音が次第に遠くなっていく。
宿毛湾の夕陽が美しい・・・美しすぎて、やけに哀しい。
【写真】
うたかた(小谷貞広第5歌集)
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[台詞]
なし
【写真】四万十川とSL(予土線)
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◆ブログ・ワールド <7月23日ー7月29日>
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寅次郎の「四万十川の大休日」第11巻
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活動の記録(平成18年度)その8
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【ポスター】 [第39作]
寅次郎 : 渥美 清
櫻 : 倍賞千恵子
マドンナ : 秋吉久美子
ロケ地 : 奈良吉野山、
三重伊勢志摩
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急死した仲間の子供との旅先で、その子が急病で倒れる。
子供を扱いなれない寅次郎はうろたえるが、隣室の隆子(秋吉久美子)に助けられ、翌朝は仲睦まじく近くの観光名所などをめぐる三人・・・
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『ブログフォーカス(四万十川通信)』
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